2009年10月4日日曜日

自分の興味

自分探しのスタートとして今の自分の興味についてまとめてみたい。

以前にも日本の選挙に書いたとおり、自分は日本が近い将来、深刻な資本不足の問題に直面するときが来ると考えている。戦後、欧米を手本に、安くて豊富な労働力と細かい改善の積み重ねによって、製造業を中心とした強い輸出産業を作り上げることができ、十分な資本を集めることができた。これらの資本は企業内の再投資に回されたり、個人の貯蓄及び消費の増加に貢献した。しかし、バブルを境に状況は大きく変わった。GDP第2位になって先進国の仲間入りをし、もう真似をするお手本はなくなった。さらに国債を発行し続ける財政の限界、少子高齢化による労働力及び消費力の低下、技術の海外流出による競争力低下などから、このまま同じことを続けていたら経済が縮小するのは明らか。

しかし、日本の持っている基本的な技術力やサービスのレベルは非常に高いと思う。オーストラリアに3週間、ロンドンに1ヶ月半いて、「これは日本よりすごいな」と思えるモノやサービスにほとんど出会っていない。しいて言えば公園の整備ぐらいだろうか。もちろんコミュニケーションや教育、ビジネスにおける考え方には学ばなければいけないと思うことがたくさんあるが、目で見える形になっているものに関してはそうではない。これは日本のものに慣れてしまっていることも多少あるにしても、時間通りに来ない運行システムや栄養や味を気にしない食事はどう考えても日本より劣っている。

この日本の基本的なレベルの高さは、予想される厳しい状況下でも経済を維持成長させることができる可能性を表していると思う。ただ、これまでと同じようにやってもうまくいかないだろう。例えば海外に日本の携帯電話を持っていっても、あんなに高機能なのに失敗してしまった。ユニクロだって今でこそ少しずつうまくいっているみたいだけど、最初は海外展開がうまくいかず撤退した。日本の多くの産業の国内市場も飽和状態にあり、従来どおりにやっていても徐々に苦しくなっていくだけだろう。

今後の成長には「これまでとは違う何か」を自分たちで創り続けることが必要だと思う。それは液晶テレビの厚さを3cm→2cmにするというなことよりも、(今でこそ当然のように感じるが)携帯にカメラをくっつけてしまうことのような違いが重要。また、それがモノやサービスといった最終的なアウトプットに限らず、コスト管理でも、プロモーションの方法でも、内部の組織風土でも、またはこれらの複合的なものでも構わない。さらに「これまでとは違う何か」そのものも重要だが「これまでとは違う何かを創り続ける仕組み」こそがこれからより重要になってくると思ってる。

では、どうしたら「これまでとは違う何か」を創り続けることができるのか。人間は何かを考えるときに、どうしても本能や過去の経験から作り出した考え方(自分は枠と呼んでいる)に頼ってしまう。人間が処理している情報量は非常に膨大で、どうしても効率を重視した処理方法を取らざるを得ない。例えば、初めて自動車を運転するとき、ブレーキを踏んで、エンジンかけて、ギアをドライブにして・・・と意識しないと忘れてしまうし、狭い道を通るときもフロントガラスから見てあのあたりに路側帯が見えれば・・・と多くのことを意識している。しかし、そのうち慣れてくるとこれらは無意識にできるようになってしまう。一時期流行った(?)仮説思考なんてのは、まさに問題解決における枠作りと言える。

この能力は処理効率という面では非常に有用だが、新しい発想をしたりということに関しては邪魔をしてしまうことが多い。有名な経営者が過去の成功体験から誤った経営判断をしてしまう・・・なんてのはこのケースに該当するだろう。

(長いので次回に続く)

0 件のコメント:

コメントを投稿