2009年8月31日月曜日

日本の選挙

一昨日、日本では衆議院選挙が行われました。残念ながら自分はこっちにいるため投票できず。結果は民主党が300議席を越す大勝。この予想以上の結果は民主党の政策に賛同と言うよりも、このままだと日本がヤバいんじゃないかという危機感みたいなものがあったのだと思います。

自分はこの10年の間に日本が今後どうして行くか本気で考えなければならないときが来ると思っています。なぜ10年かはたいした根拠はないのですが、例えば2009年6月末現在の国の債務残高は860兆と公表されており、そのほとんどが国内での引き受けです。また、このほかにも特別会計分や今後の年金などの財源不足分などを考えると1200兆とも2000兆円とも言われていて、仮に1200兆だとすると、このまま年30兆円ペースで発行し続ければ、10年で個人金融資産残高の1500兆円を超えてしまうことに。こうなったらもう海外からお金を引っ張ってくるしかありません。

会社に例えると、会社のお金が足りないので従業員から一生懸命借りていた。そのうち従業員の貯金が尽きて、金融機関や第三者から借りる必要が出てくる。そんな会社にあなたはお金を貸したいと思いますか?

現在ですらGDP比での債務割合は日本が先進国の中で圧倒的に高く、今後も急激なスピードで増加することがIMFによって予想されています。国債の引き受け先がなければ金利を上げざるを得ず、今の状況であれば必ず経済を圧迫するでしょう。または税収を増やすために無理やり税率を上げて、同様に経済へマイナス効果を与えるなんてことも。円に対する信用もなくなり、円安の方向に逆戻り。多くのものを輸入に頼っているため対外購買力は落ち、さらなるダメージへ。自動車や電気機器が好調であればいいですが、そんな保証はどこにもありません。

市場主導型の小さな政府や福祉を手厚くした大きな政府などの話が話題にありますが、前提条件として経済力の維持または成長は必須です。もちろん生活レベルを落としていいのであれば話は別ですが。

ちょうど選挙の日、絵画関係のビジネスをされている方と食事をする機会がありました。まさに文字通り世界中を飛び回っていて、前日にニューヨークから帰ってきて、翌日も午前中にパリに行かれるとか。日本を内側と外側の両方から見続けているこの方の認識も、やはり将来への懸念でした。

もちろん政権を取った民主党へは期待したいですが、一人ひとりが政治や経済について意識を変えないと何も変わらないのかなーと思ってしまいます。

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