2009年10月24日土曜日

自分の土俵

3週目もあっというまに終わりました。でも今週はタフだったー。原因は月曜日の入り方。しっかりと予習をしていかないとレクチャーも理解できないし、結局課題をこなすために相当時間を使うことになってしまう。来週はこの失敗を繰り返さないようにしないと。

ボストンについては大手外資系金融機関に数社アプライしてみた。事前にテストがあるところはそれぞれ連絡が来たが、まだ全てはこなせていない。多くの企業が第2志望(企業によっては第3志望)まで聞いてきたが、あえて第1志望の投資銀行業務のみにフォーカス。志望動機もM&Aに特化したものを書いた。これが吉と出るか凶と出るかはわからない。

ちなみにロイターの世界のM&A市場のレポートを見ると、金額ベースでは今年の第一四半期、第二四半期は前年の50%以下。こんな状況で新たに投資銀行業務を採用するかは正直謎。もしかしたら形だけかも。現に大手投資銀行Mは投資銀行業務でアプライしたにも関わらず「あなたのアプリケーションは現在債券業務部で審査されてます」って連絡がきた。

こんな厳しい状況だからいろいろ考えてしまう。大手投資銀行が最適な選択なのか。そして、その先に自分の戦うべき土俵と身につけたいものがあるのか。

「ここを卒業したらどうするの?」と多くのファイナンスの学生と話をしたが、答えは予想以上に画一化されている。ほとんどの学生が大手外資系投資銀行のTradingかAsset Management、Investment Banking。もちろん授業料として投資した金額を考えると、もっとも妥当な回収方法だと思う。特に発展途上国から来ている学生はグローバルな金融機関に入らなければ、投資した分を回収することは非常に難しい。

そして、この3週間でわかったこと。ビジネススクールのプログラムには問題があるものの、学生のレベルは非常に高い。そもそも学部時代に上位の成績を取った学生が集められているので当然といえば当然だけど。正直、頭の回転の速さや勉強ができることに関しては一歩も二歩も上を行かれている。そんな彼らと、視点こそ違えど、似たような土俵を選んでガチンコで戦うことは果たして自分に大きな意味があるのか。皆が似たような方向を向いているからこそ、違う土俵を選ぶことでより効果的に戦うことができるのでは。いずれにしても負けるつもりはないけど。

それからもう一つ。M&Aアドバイザリー業務をしていたスイス人に話を聞くと、投資銀行業務の肝は企業価値算出のテクニックよりも、グローバルに持っている情報ネットワークであったり、世界中から集められた優秀な人材だったりするのかも。彼が言っていた企業価値算出は、NPVをベースに、割引率にWACCを使って、成長率を考慮してExcelで計算という極めてシンプルなものだった。これらは収支が安定している大企業には有用だと思うけど、不安定な中小企業にも当てはまるかというとかなり疑問。現に、彼は「Private Equity Firmから非公開企業の価値算出を依頼されたときはうまくいかなかったよ。」と言っていた。

将来、自分の戦う土俵に中小企業が含まれていることは間違いない。なぜなら、自分は大きなお金を動かすことよりも、人や組織の変化、そしてそのアウトプットに興味があるから。これらは強固な枠のある大企業よりも、不安定な中小企業のほうが起こしやすい。そして、自分の持っている性質との相性もそれほど悪いわけではなさそう。じゃあ、これらと大手投資銀行の投資銀行業務との整合性はどうなのか。

あらかじめ付け加えたいのは「戦う」という言葉が必ずしも適切でなく、働くことは決して勝ち負けではないということ。ただ、「これだけは誰にも負けないというもの」を身につけることが大切だと強く思っている。生まれた頃から家族→幼稚園→・・・→大学→企業となんらかの安定した組織に属することで、組織のものをあたかも自分のものの一部と勘違いをしていたのかもしれない。退職し、ピンになって何もできない自分を知ったとき、誰にも負けないものとそれを発揮できる場所を意識するようになった。

また、リアルな話として、自分が今回投資した授業料をしっかりと回収することは必須。追い求めたい理想だけではなく、今後の生活を含めて、しっかりと現実を見つめながら選択しなければならない。理想を言うのは簡単、結果を残さなければ全く意味がない。

そんなことを考えている今日この頃。
あー、全くまとまらない文章になってしまった・・・。

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