2010年6月22日火曜日

日本のベンチャー投資

Webの日経に「ベンチャー投資4割減 株公開激減でアジアにシフト」という記事が。知り合いから最近ベンチャーキャピタルはファンド組成しても全然運用ができてないらしいよと聞いていたけど、それを如実に表している。



ただ、この傾向は日本だけではなく、欧州や米国でもVCは深刻な状況に陥ってる(そんな状況なので、今VCに就職するのは大変)。下のグラフはVenture Sourceから持ってきた米国のVC投資のデータ。深刻とは言ったものの、2009年で230億ドル(2.1兆円)ぐらいあるから、日本の約32倍・・・。



なぜ、そもそもベンチャービジネスにはベンチャーキャピタルが必要か?なぜ銀行からの借入ではダメなのか?それは(ビジネスモデルにも依るけど)ベンチャー企業の多くが不安定なキャッシュフローを抱えているから。ベンチャービジネスは基本的に全てが不安定。商品やサービスを提供する市場は小さかったり、もしくはなかったりするし、大企業のような潤沢なリソースもないので様々な外的リスクに耐える余力はない。過去の情報も少ないので先の見通しなんて全然立たない。そんな状況ながらも、ガツンと資本を集中投下して、一気に成長しよう!のがベンチャービジネス。

借入はこういうビジネスに相性が悪い。一般的に、貸付をする銀行は安定したキャッシュフローを好む。融資先にはしっかりとスケジュールに沿って元金と利息を支払ってもらいたいので。少しでも返済が遅れた日には、一気に信用が下がり、追加で借入をするときのハードルはとっても高くなる。つまり、うまく行けば問題ないけど(むしろ資本コスト低くて得するけど)、調子が悪くなるとキャッシュフローがきつくなり、成長のための投資なんて余裕はなくなってしまう。

それに比べて、株式投資は柔軟で不安定を許容できる可能性が高い。返済に代わる配当も成長時は無配当が当たり前で、ドカンとキャッシュを使ったところで、返済に追われるというようなことはない。もちろん、数年後にはこれだけ成長しますと投資を受ける際に約束するので、最終的にはリターンをしなければいけないけれど。米国ではExitまでに借入は一切なしで、ベンチャーキャピタルからの投資のみというのが一般的。

賛否両論はいろいろあるベンチャーキャピタルだけど、リスクを取って投資をする行為は、今後、新しいものを生み出していかなければいけない日本にとって非常に重要になる。もちろん、じゃあ、ベンチャーキャピタルを増やせば全てがうまく行くかというとそういう単純な話ではない。ただ、このような現実をみて、社会全体で挑戦する人や企業のリスクをどうシェアするか、そしてどうリターンを最大化するかを真剣に考える必要があると思う。でないと、誰もリスクを取らなくなり、何も生み出せなくなってしまう。

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