2009年12月20日日曜日

日本のプレゼンス

コペンハーゲンで行われていた第15回国連気候変動枠組み条約締約国会議(長っ!?)が閉幕した。合意の詳細についてはわからないが、先進国と途上国で大きく意見が割れる形になり、経済成長で優位性を持っている中国などに押される形で、とりあえずの合意がなされてしまったとか。環境を考えるにしても、国家の経済や政治、軍事など様々な要因が影響していることがわかる。

25%削減と突然言い出した日本は、残念ながら全く注目を浴びていない。BBCやFTなどの主要ニュースサイトではJapanは全然出てこない。25%削減の実現可能性やそれに対するコストなど、取り組みそのものに対する問題もあるだろうが、何より経済的な影響力の低下が大きいのかなと思う。

たまたま東洋経済のサイトで記者クラブの問題に対する記事を見つけた。この1年の間に米系大手メディア3社が日本から撤退したということだが、記者クラブのそのものの問題に加えて、ここでも経済的な影響力の低下があるのは予想しやすい。

今日の日経にも海外投資家の国内株式シェア60%割れの記事が出ていた。かたや上海市場はロンドンや東京を抜いて世界第3位になるという記事も。この流れで金融機関が東京市場のデスクを縮小したり、アジアの中の東京と考え始めるようになったりと言う話はよく聞く。

これまで日本は軍事力を持たず、Poorな政治力しかないため、経済力だけでプレゼンスを保っていた。この経済力が揺らいでいる今、日本のプレゼンスは残念ながら失われていっていると言わざるを得ない。何でもそうだが、得るのは時間がかかっても、得たものを失うのは速い。高度経済成長期により奇跡と言われた日本の経済成長だが、失うのもその奇跡以上に速いかもしれない。

このようなネガティブな状況下で、国として、企業として、そして個人がそれぞれ長期的+短期的に戦略を立てて動くことがとても重要になると思う。今までみたいに惰性では何も生み出せないし、人の真似をしていてもうまく行く可能性はこれまでと比較にならないくらい低い。

最近、多くの日本企業も資金を調達してアジアや他の途上国の市場獲得に向けてようやく動き出している。この流れは避けられるものではないし、今後も続くと思う。こうなったとき、国と個人の戦略がそれぞれの将来に大きな影響を及ぼすことになる。特に個人においては、チャレンジする人としない人の経済的な差は激しくなるだろうし、日本の場合、チャレンジしようとしない人を助けるだけの財政力はもうないかもしれない。

全然まとまってないけど、この数年の過ごし方は重要になると改めて思う今日この頃。

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